印刷費を安くするには?印刷会社が教えるコストダウン7つのポイント

印刷費を抑えるには、部数を減らすだけでなく、用紙やサイズ、色数、加工方法などの見直しも有効です。本記事では、「総コスト削減」と「単価削減」の違いを踏まえ、品質を保ちながら印刷コストを抑えるポイントを印刷会社の視点から解説します。
目次
印刷費の削減には「総コスト」と「単価」の2つの考え方がある
印刷費を見直す際は、「総コストを下げる方法」と「1部あたりの単価を下げる方法」を分けて考えることが大切です。
総コストを抑える場合は、必要な部数や仕様を見直し、印刷にかかる費用そのものを減らします。一方、単価を下げる場合は、印刷部数を増やすなどして、1部あたりの価格を抑える方法があります。
例えば、1,000部から500部へ減らせば総額は安くなる可能性がありますが、1部あたりの単価は高くなることがあります。反対に、1,000部から2,000部へ増やせば単価は下がっても、支払う総額は増える場合があります。
そのため、「できるだけ安く印刷したい」と考える場合は、単価だけで判断するのではなく、実際に使用する数量や期間、保管スペースなども含めて検討することが重要です。
ここからは、印刷費を抑えるために確認したい具体的なポイントをご紹介します。
1. 部数を減らして印刷費を抑える
印刷費の総額を抑える方法として、まず検討したいのが印刷部数の見直しです。
チラシやパンフレット、会社案内などを多めに印刷しても、内容の変更や価格改定などによって使い切れなくなる場合があります。余った印刷物を廃棄することになれば、結果的に無駄なコストが発生します。
特に、掲載内容を定期的に変更する印刷物では、必要以上の部数を一度に発注しないことが重要です。
過去の使用実績や配布期間を確認し、実際に必要となる部数を把握したうえで発注すると、余剰在庫を抑えやすくなります。
ただし、部数を減らすと1部あたりの単価が上がる場合があります。そのため、単純に部数を減らすのではなく、総額と単価の両方を比較して判断することがポイントです。
2. 部数を増やして単価を下げる
同じ印刷物を継続して使用する場合は、部数を増やすことで1部あたりの単価を抑えられることがあります。
印刷では、印刷方式によって製版や機械の準備などに一定の費用が必要です。そのため、一度に印刷する部数が増えると、それらの費用を多くの印刷物へ分散でき、1部あたりの単価が下がる場合があります。
例えば、長期間使用する封筒や伝票、会社案内などは、ある程度まとめて発注することで単価を抑えられる可能性があります。
ただし、部数を増やせば支払う総額も増えます。また、会社情報や商品価格などを変更すると、残っている印刷物が使用できなくなる場合もあります。
年間の使用量や内容変更の頻度、保管スペースなどを考慮しながら、適切な発注部数を決めることが重要です。
3. 色数を減らして印刷コストを削減する
印刷物の用途によっては、使用する色数を見直すことで印刷費を抑えられる場合があります。
例えば、フルカラーで制作している印刷物を単色や2色印刷へ変更しても、目的によっては十分なデザイン性や視認性を確保できます。
特に、伝票や事務用封筒など、写真を使用せず文字やロゴを中心に構成する印刷物では、色数を抑えた仕様も検討できます。
一方、商品写真や料理写真など、色によって情報や魅力を伝える印刷物では、無理に色数を減らすと訴求力が低下する可能性があります。
また、オンデマンド印刷などでは、色数を減らしても価格差が小さい場合があります。色数だけで判断せず、印刷方式や部数を含めて見積りを比較することが大切です。
4. サイズを小さくする
印刷物のサイズを見直すことも、コスト削減につながる方法の一つです。
例えば、A3サイズのチラシをA4サイズへ変更したり、A4サイズの案内をA5サイズへ変更したりすることで、使用する紙の量を減らせる場合があります。
サイズを小さくすると、印刷費だけでなく、封入や郵送にかかる費用を抑えられる可能性もあります。
ただし、印刷物はサイズを小さくすれば必ず安くなるとは限りません。印刷機に何面配置できるか、どの規格の用紙を使用するかなどによって、価格差が小さい場合もあります。
また、サイズを小さくしすぎると文字や写真が見づらくなり、本来の目的を果たせなくなる可能性があります。
掲載する情報量や読みやすさを確認しながら、用途に適したサイズを選ぶことが重要です。
5. 用紙を見直す
印刷物の価格は、使用する用紙の種類や厚さによっても変わります。
高級紙や特殊紙は印刷物の質感や印象を高めることができますが、すべての印刷物に必要とは限りません。用途に応じて一般的な印刷用紙へ変更することで、コストを抑えられる場合があります。
用紙を見直す際は、次のような方法があります。
・高級紙から標準的な用紙への変更を検討する
・必要以上に厚い用紙を使用していないか確認する
・特殊紙から一般的な用紙への変更を検討する
例えば、写真や商品の色を鮮やかに見せたい場合にはコート紙、落ち着いた印象にしたい場合にはマットコート紙、筆記性を重視する場合には上質紙などが候補になります。
一方、会社案内や高級商品のパンフレットなどでは、用紙の質感そのものが企業や商品のイメージにつながることがあります。
価格だけで用紙を選ぶのではなく、印刷物の目的と必要な品質のバランスを考えて選ぶことが大切です。
6. 加工内容を見直す
印刷後の加工も、印刷費に影響する要素です。
印刷物には、折り加工やミシン目加工、穴あけ、表面加工、ナンバー入れなど、用途に応じてさまざまな加工を追加できます。
必要な加工であれば残すべきですが、以前から同じ仕様だからという理由だけで続けている加工については、一度見直してみることをおすすめします。
例えば、使用していないミシン目や穴あけ加工を省いたり、折り方を簡略化したりすることで、加工費を抑えられる可能性があります。
ただし、加工を減らしたことで作業効率が悪くなってしまえば、印刷費以外の負担が増えてしまいます。
実際の使用方法を確認し、「本当に必要な加工か」という視点から仕様を整理することが重要です。
7. ページ数を減らす
冊子やパンフレットなどでは、ページ数を見直すことで印刷費を抑えられる場合があります。
長年使用している会社案内や商品カタログでは、情報を追加していくうちにページ数が増えていることがあります。
内容を確認すると、似た説明が複数のページに掲載されていたり、現在は必要性の低い情報が残っていたりする場合があります。
こうした情報を整理し、文章や写真の配置を見直すことで、必要な内容を維持しながらページ数を減らせる可能性があります。
また、詳しい商品情報や最新情報については、自社Webサイトへ誘導する方法もあります。印刷物には概要を掲載し、詳細情報は二次元コードなどからWebサイトで確認してもらう方法です。
印刷物とWebサイトの役割を分けることで、ページ数の削減だけでなく、情報更新のしやすさにもつながります。
8. 結論・まとめ
印刷費を抑えるためには、単純に価格の安い印刷会社を探すだけでなく、部数、色数、サイズ、用紙、加工、ページ数などの仕様を見直すことが重要です。
特に注意したいのが、「総コストを下げること」と「1部あたりの単価を下げること」は同じではないという点です。
大量に印刷すれば単価は下がっても、使い切れずに廃棄すれば結果として無駄な費用が発生します。一方、部数を減らしすぎると、追加印刷によってかえって費用が増えることもあります。
そのため、印刷物の目的、使用期間、必要部数などを整理したうえで、必要な品質を維持しながら無駄な仕様を減らすことが、効果的な印刷コスト削減につながります。
松陰堂では、印刷物の用途やご予算を確認しながら、部数・用紙・色数・加工方法などを含めた仕様をご提案しています。
現在使用している印刷物について「品質を維持しながら費用を抑えたい」「どの仕様を変更すれば安くなるのか分からない」といった場合も、お気軽にご相談ください。



