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2024.07.18

水に強い紙 ~合成紙と撥水紙の違いについて~

水に強い紙 ~合成紙と撥水紙の違いについて~

「水に強い紙はありますか?」

お客様からのお問い合わせが多い質問の一つです。

提案する答えとしては、合成紙撥水紙になります。
これらの紙は、液体への耐性はあるものの、
それぞれ異なる特性を持ち、価格も異なります。

この記事では、合成紙と撥水紙の違いについて詳しく解説します。

合成紙とは?

合成紙は、紙の代替品として使用されるプラスチックフィルムから作られた素材です。
一般的にはポリプロピレンなどの合成樹脂が使われており、以下の特長があります。

  1. 耐久性:合成紙は破れにくく、非常に耐久性が高いです。引っ張りや曲げに強く、通常の紙よりも長持ちします。
  2. 耐水性:水に強いため、濡れた環境での使用に適しています。
  3. 耐候性:紫外線や湿度に対する耐性があるため、屋外での使用にも適しています。
  4. 印刷適性:合成紙はインキの発色が良いですが絵柄により乾燥に時間を要する場合があります。

これらの特性から、合成紙は選挙ポスター、マニュアル、地図、アウトドア用品のタグやメモ帳、ラベルなど
耐久性と耐水性が求められる場面で広く使われています。

撥水紙とは?

撥水紙は、紙の表面に撥水加工を施したもので、水をはじく性質を持っています。撥水紙の特徴は以下の通りです。

  1. 耐水性:紙の表面が水を弾くため、短時間の接触では紙が濡れずに済みます。
  2. 透湿性:撥水加工されているにもかかわらず、紙本来の通気性や透湿性を維持しています。
  3. 軽量:通常の紙に撥水加工を施しているため、合成紙よりも軽量です。
  4. 加工のしやすさ:撥水紙は通常の紙と同様に加工がしやすく、折り曲げや裁断が容易です。

撥水紙は、軽度の水濡れが予想される環境での使用に適しており、包装紙、掛け紙、しおり、説明書などに使われます。


合成紙と撥水紙の比較

特性

合成紙

撥水紙

材料

合成樹脂(ポリプロピレンなど)

通常の紙に撥水加工

耐久性

非常に高い

一般的な紙より高い

耐水性

高い

短期的には高い

重量

重い

軽い

加工性

難しい

容易

用途

ポスター、メニュー、地図、マニュアルなど

パッケージング、ラベル、ポスターなど

まとめ

合成紙撥水紙は、いずれも通常の用紙に比べ耐水性を有しています。

合成紙は耐久性と耐水性に優れているため、長期間使用される印刷物や、
過酷な環境下での使用に最適です。一方、撥水紙は軽量で加工が容易なため、
短期的な使用や軽度の水濡れが予想される用途に適しています。

どちらも通常の用紙より高価となるため、予算次第では使用する状況や印刷物の大きさに工夫が必要となります。


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